HOM ≫研究発表・H21≪つばめ・2歳児≫
楽しい遊び
過去の研究発表 ≫H21年度 ≫H22年度 ≫H23年度H24年度
H25年度 ≫H26年度 ≫H27年度 ≫H28年度
平成21年度研究記録・・・
 
平成21年度 つばめ組・2歳児 研究発表
テーマ  『絵本の読み聞かせや製作活動を通して落ち着いて取り組む姿勢』
4月当初クラス全体的に落ち着きがなく、にぎやかなスタートとなりました。一日も早く安定した環境に変えたい思いで製作活動等に取り組みました。
気持ちを言葉で上手く表せないため、ぶつかり合いやトラブルが見られることもありました。笑い声が聞こえ、健やかに子どもたちが育つ環境を目標に試行錯誤しながら取り組んだことを報告します。
落ち着きのなさからか、保育士の話をしっかり聞くことが出来ない、目を合わせようとしないことが、気になりました。笑い声の聞こえる健やかに子どもたちが育つ環境を目標に試行錯誤しながら取り組んだことを報告します。
  子ども達の興味あることを探すこと
  個々に集中できるもの、たとえ数分たりとも集中できる時間をつくること
  椅子に座ることで自分だけの空間、居場所を確保する安心感
  同じことの繰返しよりも次々と新しいことへ挑戦出来るような取り組みを実践
  ゆったりとした言葉がけや雰囲気をいつも心がける
一年を4期に分けての取り組み
1期 シール貼りを中心に取り組む●
〜両面テープを使って〜 画用紙に描かれたお皿の上に自分の好きな食べ物の写真を選んで貼りレストランごっこをしました。
食育については、画用紙に書かれたかばんに好きな野菜の写真を選んで貼りお買い物ごっこをしたり貼りつけた野菜でどんなお料理が出来るのかを考えたりしました。
2期 どろんこ遊びを通して心身ともに、あふれるエネルギーを思い切り発散させる●
パステルカラーを使い、手や指に付いたからと不安になるのではなく、感触や色の認識を高め手形をはじめ指スタンプや空き容器を利用して遊びを展開しました。
3期 ひも通しを幾つかのパターンで遊ぶ●
小さく切ったストローやビーズに、ゴムひもを通してブレスレットを作ったり、2月にはパンチで開けた穴に毛糸を通し鬼の髪の毛を作ることができました。
4期 はさみを使った製作をする●
顔の細かいパーツを貼りつけおりがみを折る手順をしっかりと見聞して取り組み完成させていきました。またこの期に、はさみも使ってみました。回を重ねるうち少しずつですが安定した持ち方の子どもも出てきました。
 
テーマ 『絵本の読み聞かせについて』
●はじめに●
お部屋やのんびりルームにある絵本だけでなく、保育士が個人で持っている絵本やひまわり号で借りた絵本、市民図書館で借りてきたものなど絵本を豊富にして取り組んできました。
こどもたちの興味のあるもの、季節に合ったもの、活動につながりやすいもの等、子どもたちが落ち着いて同じ空間を楽しめるよう考えました。

年間を通し、子ども達が興味を示した絵本の中で、特に喜んでいたもの、遊びへ広がったものを選んでみました。
●4月〜6月●
はらべこあおむし
「はらぺこあおむし」の曲に合わせてページをめくり、絵を見る楽しさを味わう。
  
きれいなはこ
ひっかいた爪が長くなる、噛みついたお口が大きくなる…。自分達の状況に置き換え、子ども達にとっても印象的だったようで自由遊びの時間にも、好んで読む子が多くあった。

○くずかごおばけ
生活の中で「これをするとお化けがくるからやめよう…」と子どもたちになりに考えている姿も見られた。
 
●7月〜9月●
ピーターバン
長いお話だが海賊にとても興味を持ち、集中して聞くことができた。絵本コーナーに置くと取り合いになるほど人気であった。海賊ごっこから遊びの輪も広がっていったように感じる。ワニが出て来ることから、動物にも興味を持って絵本の選択の幅も広がりました。
●10月〜12月●
○ひょうたんハウス
独特な関西弁が気に入っていた。
  
こぐまちゃんのホットケーキ
ホットケーキが焼けるまでの掛け合いの言葉が大好きで、ふと思い出したときにも口ずさんでいた。「やけたかな]「まあだまだ」と子どもたち同士でやり取りを楽しんでいた。
●1月〜3月●
○オオカミと7匹のこやぎ
オオカミという怖い存在に興味を示し毎回集中して聞いていた。自由遊びのときも絵本コーナーだけでなく、読み聞かせで使用している絵本を見られるようにし、椅子に座って読む子どもが多くいた。初めの頃は自分だけの絵本”と独占欲が強かったが、少しずつ見たい絵本を友達と誘い合って見られるようになってきました。

お化けもののお話は興味を示しいろんなお化けシリーズを借りてきて読みました。興味のあることにとても集中して楽しんで見ており、まとまりのある雰囲気を作り出すことができました。
 
●まとめ●
一年間を経て、四月当初を思い出すと個人差はあるものの随分成長したと感じます。噛み付き行為等がほとんどなくなり、少しずつ気の合う仲間を見つけ、おままごとでは会話やかけひきを楽しみ、ブロックではイメージしたものを協力して作り上げる喜びを知り、笑顔で遊ぶ姿が見られるようになりました。

お友達との関わりの中で笑顔を見せ、積極的に遊びを展開していく姿には、子どもたちが自ら成長する力の偉大さを強く感じました。